研究が進むにつれて、このペプチドが引き起こす問題が明らかにされつつあります。
牛乳や小麦に対する食物アレルギーを持つ多くの人々において、これらのペプチドは、脳と相互作用し、アヘン剤のような影響を与えます。
しかし、牛乳や小麦に対する食物アレルギー症状が見られない人の中にも、ペプチドの消化、分解能力に問題がある場合があります。
ペプチド分解には、「DDP4」という体内の酵素が必須となりますが、この酵素が、腸内での酵母菌の増殖や水銀に暴露している患者の状態により十分に生成されず、最終的にペプチド消化力を抑制します。
ある研究*では、不消化ペプチドが高いレベルで検出された患者は、消化器系、神経系、神経発達障害を伴っていることが報告されています。
(*)ノルウェーのケイル・レイチ博士とフロリダ大学のウィリアム・ケイド博士の研究報告より
→消化器系、神経系、また運動障害のある患者の尿から、非常に高い数値のカソモールフィン(乳製品に含まれるペプチド)が検出されたことを発表。
また、子供が乳製品を摂取した後に、急に走り出したり、幻覚を起したような異常行動が報告されている。
また、これらのペプチドは、刺激を受けた腸内から漏れ、血液を通して脳へ運ばれる「LGS(腸管壁浸漏症候群)」を引き起こしている可能性があると考えられています。
脳内に運ばれたペプチドは、オピエイト受容体と反応します。
これらのペプチドは、ヘロインやモルヒネ(幻覚剤)と構造的に似ているため、オピエイト受容体にもヘロインやモルヒネと同じように作用していきます。
結果として、特に、言語や聴覚機能を司る側頭葉の働きに影響を与え、音への過敏性、言語障害、知覚異常などの行動変化を引き起こすことがわかっています。
様々な疾患を持つ患者、多くの子供たち、特に自閉症の子供たちは、麦類や乳製品しか食べない、偏食が多い、問題を起す食べ物しか食べないというケースが多いといわれています。
十分にペプチドを消化できない方が、毎日これらの食物しか食べていないとすれば、結果として健康状態にどのような影響を及ぼすことになるのでしょうか?
この検査によって、どのようにペプチドが分解・消化されているかを調べてみるのも、健康改善のための重要な手がかりとなるでしょう。
- 関連する健康障害
自閉症スペクトラム障害、多動症候群、精神分裂病、アスペルガー症候群、ダウン症候群、鬱病、統合失調症、アルツハイマー病、消化不良、便秘、下痢、過敏性腸症候群、LGS(腸管壁浸漏症候群)、大腸炎、クローン病、慢性疲労症候群、関節炎 、動脈硬化、エイズ、アレルギー疾患など
- 検査費用
129ドル
カソモーフィンの「H」は、このたんぱく質が不消化物として「高い数値」で検出されたことを意味します。
ペプチドの測定方法は、クレアチニンという化合物の値を定めることで尿の濃度を一定化し、不消化ペプチドの値を検査しています。
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